離島で学んだこととは

2021年10月19日/ 小林(新保)敦子

離島で学んだこととは

離島ってどんな所だろう。好奇心や疑問、そして高校生と直接に対面して話をする期待や不安やなどなど。首都圏出身のゼミ生が多い中で、そんな思いも持って、広島県の大崎上島をゼミ合宿で訪れました。

フェリーで20分。離島とはいえ、海路があることで陸とつながっている、そうした空間的な広がりを覚えたことがゼミ生たちの率直な第一印象でした。また新鮮なタコ!が本当においしかったこと。

訪問先の大崎海星高校(県立)は、島留学を積極的に受け入れ、「学びの変革」を進めている魅力的な学校です。にこやかな笑顔の高校生や先生方が出迎えて下さって、まず一安心。

そのあと、ワークショップの本番。ワークショップは、大学生が思い思いのマイ・テーマで話をし、興味を持ったテーマの所に高校生が集まって話を聞くという「カタリバ」をモデルにしたやり方です。自分の話に耳を傾けてくれる高校生はいるのか、自分のつたない話は伝わるのか、わくわくどきどきした気分でワークショップは開始しました。

ゼミ生の周りに5~6人の高校生が集まってきます。タブレットPCなども使いながら生き生きと話をするゼミ生。質問も交えて熱心に聞いてくれる高校生。終わってから、本当に晴れ晴れした表情のゼミ生たち。人間にとって達成感というのは、重要なんだなと思いました。多くの学びを与えて下さった大崎海星高校の高校生、先生方、コーディネーターのEさんには心から感謝!

2020年度には、コロナのために実際に訪れることはできませんでしたが、Zoomのブレイクアウトルームを利用して実施しました。学年末のアンケートで、2020年度のイベントの中で、この早稲田生との交流が最もおもしろかったイベントの一つと言ってくれる高校生がいたことは、本当にありがたく思われます。2001年度もゼミ生と高校生の交流を実施する予定です。どんな出会いが生まれるのか、楽しみにしています。

著者プロフィール

小林(新保)敦子 (こばやし しんぼ あつこ)

教育・総合科学学術院 教育学部 教授
専門分野:社会教育,家庭教育,比較教育学
https://w-rdb.waseda.jp/html/100000316_ja.html